社内報発行の「目的・意味」と編集方針
- カテゴリー
- 社内報作成の基本テクニック・知識編
デザインソフトbookumaによる「社員団結力アップが目的」の社内報制作例。
*デザイン作成ソフトbookumaのダウンロード⇒bookumaダウンロードページへ
社内報発行で「目的・意味・編集方針」を決めるのが大事な理由
社内報の創刊・リニューアルにさいして、社内報の羅針盤ともいえる「社内報発行の目的・意味・編集方針」の設定は、お済みですか? それらは、なぜとても大事なのか? それは、それらを決めるためには、以下の2つの作業が必要だからです。
■会社の将来ビジョンの明確化
■将来ビジョン実現のために必要な問題・課題の発見
社内報の目的・意義の設定には、会社の目指す「ビジョン」と、そのビジョン実現のための「会社の課題」がわかっている必要があります。もちろん、会社の「ビジョン達成」・「課題解決」は、社内報だけでは、できません。しかし、社内報で正しく目的・意味を設定できれば、社員に会社が抱える課題・目指す方向を明示し、共有することができます。
以下に、社内報発行の代表的な「目的・意味」をリストアップします。これらから御社が重要と考える「目的・意味」をピックアップして、詳細な編集方針を作成してください。
経営と現場社員の相互理解
- 経営理念の浸透を図る
- 今期事業方針の周知を図る
- 各現場の課題・動向を経営陣に伝える
- 社内成功事例について、ナレッジの共有を深める
- 会社の歩んだ歴史を現社員が興味を持てるように伝える
- 会社の企業文化について事例などで啓発する
社内コミュニケーション促進
- 本社・支社の社員の一体感を醸成する
- 海外支社社員に、日本本社の考えを共有・理解してもらう
- M&A後に、企業文化の融合を促進し、軋轢を解消する
- 異部署間の相互理解を深める
- 各種イベント・社内行事の参加意義を共有し、社員の一体感を高める
- 雇用形態の違う社員の融和・協力を高める(正社員・契約社員など)
- 異世代間の情報ギャップ・価値観ギャップを埋め、理解を深める
- 管理職の一般的マネジメント能力の向上
- 新しいマネジメント文化・方式を啓発させる
- 上司に部下の育成・指導意識を持たせる
- 社員の挨拶運動を社内報で促進する
- 社員同士・部署間で「仕事を助けあう協力事例」を紹介し増やす
社員のやる気アップ・離職率改善
- 社員と上司との相互理解を深める
- 社内報誌面で社員をほめてやる気を伸ばす「ほめる社内報」
- 新入社員特有の悩み・疑問を解消する
- 結果だけでなくプロセスを評価する記事で、チャレンジ文化を育成する
- 意味ある失敗を評価する記事で、チャレンジ文化を育成する
- 新入社員・若手社員に社内人間関係がうまくいくためのアシストをする
- ベテラン世代社員に再びやる気をださせる
- 社員を支える「家族」に会社業務の理解を深める「家族向け社内報」
- 社員に自身の仕事の位置づけ・意味・重要さを伝える
- 社内報の調査・アンケートで「仕事のやる気」阻害要因を早期発見する
- 社内報の取材により、各部署の問題・課題を早期発見する
- 社員のメンタルストレス低減により、うつ病発生率を低減する
- 社員表彰(社長賞など)・成績上位者発表によって、社員の競争心を高める
- 健康・食・スポーツの情報流布により、社員の健康意識を高める
- 各社員に、自部署以外の事業・活動へもっと理解を深めてもらいたい
- 危機のときなどに、社員に現状伝え、団結を促したい
- 研修への関心や、研修の成果をもっとあげたい
- 社員に成長の実感を持たせる(社員の成長成果などを発表)
- 世代別・職種別のあるべき社員人材像の促進
ビジネス知識習得・業務改善
- カイゼンの事例報告で社員の工夫を促す
- 同業・異業種他社の優れた最新事例・先進事例を紹介し、学ばせる
- 業界の最新事情・最新動向紹介により社員の理解度・興味を深める
- 現場で役立つ社員の語学力向上を促す
- 社員研修の効果をさらに高める(研修リポートなどの実施)
- 企画・記事でコンプライアンス遵守意識を植え付ける
- 接客・敬語など、ビジネスマナーの向上をはかる
社員の人間力・教養力・家庭力向上
- 社員の社会人としての教養・一般知識を深める
- ボランティアへの関心・参加を高める
- 育児・介護と仕事とのワークライフバランスの促進(事例紹介など)
- 育児・介護サービスなど、社員を支える啓発情報を伝える
次に、社内報発行の目的・意味を踏まえ、どのように社内報の編集方針・企画を決めるのかをご紹介します。
社内報の「武器となる編集方針」の作り方
社内報発行の「編集方針」とは、社内報の企画立案・誌面構成に役立つ「指針」のことです。たとえば「社長の経営理念を浸透させたい」を社内報の発行目的にしたとします。でも、この目的だけでは、どのような社内報の企画・誌面を作ったらよいのかわかりません。
そもそもどのような課題ゆえに、この「社内報発行の目的」を決めたのか、それを踏まえていない漠然とした「編集方針」では、役に立ちません。編集方針を作成するなら、具体的には、以下のレベルまで課題を詳述することをお勧めします。
社内報発行目的
社内報発行の第一目的は、「社長の経営理念を浸透させること」
発行目的策定時に気づいた課題について
「社長の経営理念の浸透・理解度」について、社員アンケート調査を行ったところ「直接話を聞く頻度が少ない」・「経営理念が抽象的すぎてわかりにくい」・「本音なのか疑問がある」などの声が多数あった。それら3点を「社員に経営理念が浸透しない」主原因・課題とする
基本編集方針
・経営方針を社員に伝える頻度・ボリュームを大幅に増やす
・経営方針を社員に分かりやすい言葉で伝える
・社長の経営方針に対する本気度を具体例・行動例と合わせて伝える
上記のように、編集方針を決めると、おのずからどのような社内報企画・誌面が必要なのかも決まってきます。社内報発行に際しては、まず社内報発行の「目的・意味・編集方針」を策定することをお勧めします。
*デザイン作成ソフトbookumaのダウンロード⇒bookumaダウンロードページへ