紙媒体とWEB社内報|そのメリット・デメリット比較
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紙媒体の社内報は、中小企業にメリット大
ペーパレス、デジタル化推進の会社さんが多い中、「WEB社内報」ではなく、「紙媒体・本の社内報冊子」を発行するメリット・デメリットと意味について、お伝えします。また、本記事最後では、「PDF化社内報」についてもご案内します。
結論から言うと、中小企業は、「紙の社内報」をまず発行して、制作予算・制作スタッフを大幅拡充できるならWEB社内報を併用スタートするのがお勧めです。
パナソニック・セブン&アイ・ホールディングスなど大企業は、「紙媒体・WEB」の両方をやっていますが、中小企業が「WEB社内報から始める」のは、あまりお勧めできません。その理由は? ぜひ、以下記事をご参考に!
紙の社内報を発行する6つのメリット・意味
紙の社内報冊子の最大のメリットは、デバイスに依存せず、だれでも簡単にみられること。そして雑誌メディアのような体裁は、「掲載されること」に付加価値を生みだすことができます。以下に紙の社内報の6大メリットをご紹介します。
1.紙の社内報は、閲覧率が高い
紙の社内報は、WEB社内報と比べると閲覧率が高いです。WEB社内報の場合、閲覧率が低くなるのは、以下の3点の理由のためです。
❶スマホ・パソコンで閲覧可能な「他のWEBコンテンツ・ゲーム・SNS」全てがライバルになります。「他の面白そうなコンテンツを見ずに、社内イントラネットにアクセスしてWEB社内報を見なければならないのは、面倒くさい」のが社員の本音です。
❷社内パソコンで見るのはさぼっている感じがするので、読みにくい
❸スマホ対応がきちんとしていないと、通勤時にスマホなどで見にくい
上記理由のため、社内報コンテンツがよほど魅力的でないかぎり、一般的に「WEB社内報」は、「紙の社内報」より閲覧率が低くなる傾向があります
2.紙の社内報は、表彰状・表彰台になる
きちんと印刷・製本された「雑誌のような社内報冊子」に、自分の写真・記事が掲載されることは、まるで表彰台に上がるようなもの。社内報冊子に社員自身の写真・記事が掲載されることは、心理的「表彰」効果が高く、社員の自尊心をくすぐることができます。
WEB社内報でも類似効果はありますが、「デジタル」のため、紙の冊子ほどの効果は期待できません。同様に、「自社プリンターで印刷・製本した社内報」の場合も、見栄えが立派ではないので、表彰効果は薄くなる傾向があります。
3.家族・社外取引先・採用予定の学生・社員同士にも見せやすい
社員の家族も読者に含む「家族向け社内報」、お取引先様にも配布する「社外報」、学生向けに「社員採用ツールとして活用する社内報」などにした場合、きちんと印刷製本された社内報であれば、誰に見せても遜色がありませんし、簡単に見てもらうことができます。
WEB社内報では、社員以外にわざわざアクセスしてもらうのは、難しいですよね。もし社員の家族などにも読んでもらいたい場合、紙の社内報は有利です。
また、紙面が大きい紙の社内報は、会社の机の上にひろげて、社員同士でわいわい言いながら見るなんてコミュニケーションツールとしても、活躍することが多いのです。
4.発行間隔があいても読んでもらえる
WEB社内報は、2日に1回程度など、頻繁に更新していないと、あまり読んでもらえません。お気に入りのブログ・インスタなどがある方ならわかると思いますが、毎日更新しているWEBコンテンツの場合、見に行くことが習慣になり、閲覧率が高くなる傾向があります。
一方、たとえ面白いWEBコンテンツでも、更新が不定期だったり、更新間隔が長かったりすると、閲覧率はグンと下がります。紙の社内報なら、更新間隔が長い季刊などでも、十分見てもらえますので、社内報を頻繁に発行できない中小企業でも、社内報発行の効果を上げることができます。
5.季刊程度の頻度なら、WEB社内報アプリなどより安い
WEB社内報システム・アプリを導入した場合、頻繁に更新すれば「情報当たりの価格」は安くなりますが、情報更新をしないでも毎月ランニングコストがかかります。
一方、紙の社内報の場合、季刊程度の更新頻度なら、よほどページ数が多くない限り、WEB社内報システム・アプリの利用価格より安くなることがほとんどです。御社のケースで「紙とWEB」でどちらがコストがかかるのか、試算をしてみてましょう。
6.内容を深く理解して読んでもらえ、記憶に残りやすい
ペーパレス・デジタル化を推進している会社さんは多いですが、どうやら読書については、紙の特性がデジタルに勝るようです。
同一内容のコンテンツを電子媒体(Kindle)と紙メディアで読み比べてもらった場合、紙メディアをよんだユーザーのほうが、深い内容まで理解・記憶しているとの研究がいくつもあります(ノルウェイ スタヴァンゲル大学の研究者アン・マンゲン氏の記憶研究など)。
なぜ紙メディアのほうが良好な成績を上げるのかについて、「紙をめくるという触覚的な作業が視覚・理解をサポートしているのでは」と推論されています。デジタルメディアの問題点については、「スマホ脳」などでも話題になりましたよね。
コーヒーを飲みながらをゆったり集中して読む、社長の経営理念などの深い話は、目に優しい紙の社内報が最適です。
紙の社内報を復活させる大手企業も!
パナソニックなどの大企業は、紙媒体の社内報冊子を一時やめたことがありますが、上記のような「紙媒体の社内報」のメリットを考慮して、現在では大きなコストをかけて、わざわざ紙の社内報を復活させています。
グリーなどのIT企業でさえ、「家族に見せやすい」・「社員同士で一緒に見られる」などのメリットを考え、紙の社内報を発行しています。
紙の社内報冊子発行のデメリット
・ページ数・印刷部数・発行頻度が増えると、それなりに印刷費がかかる
・デザイン外注を行うとデザイン費がかかる
・デザインを自作する場合、若干DTP知識が必要
・WEB比べて社内報の「配布」に手間・コストがかかる
・冊子処分時に、個人情報保護の観点から断裁などが必要
・急ぎの情報に向いていない
次に、WEB社内報のメリット・デメリットをお伝えします。
WEB社内報|そのメリット・意味
WEB社内報の最大のメリットは、「情報を発信すればするほど、情報1点あたりのコストが安くなる」ことです。また「情報発信スピードが速い」こと、「動画コンテンツなど多様な情報」を発信できることなども魅力です。詳しくは、以下のWEB社内報のメリット・デメリットを。
●WEB社内報発行のメリット
・情報量のボリューム制限がない
・頻繁に更新できる
・スピード発信・リアルタイム発信が可能。急ぎの情報発信に強い
・動画など、多彩なコンテンツ表現が可能
・後から情報の修正が容易
・人事・経理・総務情報など、急ぎの事務情報の配布に向いている
・紙媒体と違い配布コストがない
・社内のペーパレス化に対応できる
・情報発信が頻繁ならば、情報一点あたりの費用が安くつく
●WEB社内報発行のデメリット
・一般的に、紙媒体と比べて閲覧率が低い
・イントラネットなどへのログインが手間
・コンテンツ更新率が高くないと、閲覧率が下がる
・頻繁なコンテンツ更新には、複数の専属スタッフ・一定以上の予算が必要
・有料のWEB社内報専用システムを利用しない場合、WEB専門知識が必要
・動画配信には、動画編集をする技能が必要
・外部業者の社内報アプリなどを利用した場合、ランニングコストが意外にかかる
・家族・関係者・学生など、外部の人間に見せにくい
・取り扱い情報によっては、情報流出への注意が必要
・デジタルメディアで細かい字を読むのは、目が疲れる。
・紙と比べ、WEB社内報は社員同士の「共通話題」になりにくい。
なお、WEB社内報システム・アプリの導入費用・維持費用の相場はおおよそ以下の通りです。ご参考にどうぞ。
WEB社内報システム・アプリ業者の価格費用相場
以下に、WEB社内報システム・アプリを有料提供している業者の料金比較情報を掲載します。初期費用はある業者・ない業者がいますが、初期費用がかからない場合でも、月額3万円から20万円程度は、必要です。
WEB社内報の「有料システム業者」の価格・費用比較
項目 | 料金・費用体系 |
SKYARC | 導入時80万円・月額48,000円 |
ENCOUNT | 社員200名以下で月額158,000円(社員数により価格が変わる) |
Arrange | 月額30,000円(プランにより情報制限などあり) |
ハル | 初期設定200,000円~、保守管理費用年間1,200,000(別途各種オプション料金あり) |
Wis works | 価格未記載(問い合わせが必要) |
InnerForce | 価格未記載(問い合わせが必要) |
※2018年10月時点。利用内容・変更により料金は異なる可能性があります
最後に、紙の社内報でもなく、かといってWEB社内報ともいえない「PDF社内報」について、ご注意点を。
「PDF化社内報」について
社内報を印刷せずに、PDF化して、社内イントラネット・グループウエアなどで社員に読んでもらう「PDF化社内報」という方式があります。
特別なWEB社内報システムの導入も不要ですし、紙の社内報のように印刷コストもかからず、配布・廃棄の手間がかからないメリットがあるため「ペーパレス・経費削減」を優先事項としている企業様から、弊社も多数お問い合わせをいただいています(ただし、紙の社内報と比べるとかなり閲覧率が落ちる点は、ご留意ください)。印刷注文が100冊以上の場合は、無料。印刷注文がない場合は、「有料」でご対応はしています。
「WEB用PDF社内報のみ」を発行されたいお客様は、お気軽に「お問い合わせ」から「お見積もり」について、お声かけください。喜んでご対応します。
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