ホンラボ印刷物の「色の再現」・「色差」について

印刷物の色再現基準とその限界について

弊社提携印刷所では、オフセット印刷における色再現の第三者認証制度である「ジャパンカラー認証制度」を取得しています。弊社では、この「ジャパンカラー認証の色差許容範囲」をクリアした印刷物を、出荷しており、納品物では一定レベルの色再現性が保証されています。

 

しかし納品物には、「色差許容範囲」において、一定レベルの色差・色ムラはありますし、データに忠実な印刷であったり、同一データの印刷であったりしても、ユーザーにとって色差と感じる現象もあります

それらについて、よくあるご質問をまとめました。下記点は、原則保証対象外となりますので、ご了承のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

モニター上のPDF表示と印刷物の「色差」について

パソコンのモニターでは、色は「RGB」方式で表示されますが、実際の印刷物では、色は「CMYK」方式に変換して印刷されます。一般的に、RGBカラーをCMYKカラーに置き換えた場合、データに忠実な印刷であっても、くすんだ色や、沈んだ色合いになりがちです。

 

特に、モニターですでに暗く見える画像は、納品物では「さらに暗く印刷される」のが普通です。暗くみえる写真を使用する場合は、事前に明るさを補正してください。

 

 

 

お手元のプリンター印刷と注文納品物の「色差」について

お手元のプリンターで印刷した印刷物の色と、弊社が納品する印刷物では、色味が通常異なります。印刷所の印刷機は、通常のプリンターと色の再現方法・インキなどが異なるためです。

 

 

 

印刷コスト低減に起因する色再現の限界(色差・色ムラ)

弊社提携印刷所では、印刷物を低価格でご提供するため、高額な印刷サービスと比較して、印刷工程の合理化・簡略化をしている部分があります。

 

たとえば、一枚の大判の印刷用紙に複数のお客様のデザインデータを並べ、まとめて一回で印刷を行います。すると、デザインデータの組み合わせによって、色味が黄色っぽくなったり、赤っぽくなったり、色の濃淡に変動がでます。この変動範囲は「色差許容範囲」をクリアしていますが、一定レベルの色差・色ムラがあります。

 

 

 

前回注文の「同一データ」との「色差」について

「同一データ」の注文でも、ご注文ごとに、印刷物の「色の仕上がり」は変動します。

たとえば、前回注文では「色差許容範囲において、黄色っぽく」仕上がり、今回注文では「色差許容範囲において、黒っぽく」仕上がった場合、両者ともに「色差許容範囲内」にもかかわらず、「明らかに色が違って見える」ことがあります。このような現象は、同一データをたとえ同一印刷方法・同一印刷機で行った場合でも、起こりえます。

 

色差・色ムラを最小にするためには、印刷方法・製造工程などに「相応のコスト」をかける必要があります。しかし当サービスは、「低価格印刷サービス」となるため残念ながらそのような措置ができません。

前回納品物との色差が「色差許容範囲内」の場合は、保証対象外となります。

 

 

 

オンデマンド印刷とオフセット印刷の「差」について

弊社サービスの印刷方法は、「印刷注文数が250冊以下の場合、オンデマンド印刷またはオフセット印刷、300冊以上の場合、オフセット印刷限定です。(250冊以下でオフセット印刷限定ご希望の場合は、別途、お見積もりで、印刷方法の指定は可能です)。

 

「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」では機械・印刷方式が大きく異なるため、たとえ「同一データ」の増刷注文でも、ご注文ごとに、印刷物の「色の仕上がり」は異なります。両印刷方法ともに「色差許容範囲内」にもかかわらず、それぞれを比較をすると「明らかに色が違って見える」ことがあります。しかしこの印刷方式の差による、納品物の色差も「色差許容範囲内」の場合、ご容赦ください。

 

とくに、オンデマンド印刷の場合、印刷方式特有の「印刷のテカリ、インクの盛り上がり」などがあります。それゆえ同一データを、両印刷方式で印刷して比較してみると「オンデマンド印刷のほうは、テカリが強く・明るく」感じ、一方、「オフセット印刷のほうは、落ち着いた色調でやや暗く」感じる場合があります。

 

 

 

色校正について

色校正には、「簡易校正」と「本機校正」があります。「本機校正」は、オフセット印刷機で行うため、本番印刷時の色調をあるていど確認できますが、かなりのコストがかかります(1000冊以下の注文の場合、注文金額以上のコストが必要です)

 

一方「簡易校正」は、通常の少部数注文となります。しかし少部数注文は、オンデマンド方式で印刷するため、100冊以上の注文のオフセット印刷と印刷方式が全く異なり、「色校正」としては活用できません。「簡易校正」は、あくまでおおよその雰囲気を見るためのサンプル程度の意味合いでご使用願います。色校正について、ご希望の場合はお問い合わせください。

 

 

 

カラーチャートを使用しても色は変わりますか?

CMYKカラーチャートを使用して、印刷物の色を合わせたとしても、「色差許容範囲内」で色の変動があります。たとえば、カラーチャートが「色差許容範囲内」で赤っぽく仕上がっており、一方注文納品物が「色差許容範囲内」で青っぽく仕上がっている場合、「明らかに色が違って見える」場合があります。しかしこれら差異についても、弊社基準の「色差許容範囲内」の場合は、保証対象外となります。

 

 

もし、上記に該当しないと思われる印刷納品物の色再現問題があった場合は、弊社までお問い合わせください。

 

 

 

印刷物の「色再現」におこだわりの方へ

印刷物の色味を「正確」に仕上げたい場合、弊社のようないわゆる「印刷通販系サービス」利用では限界があります。印刷物の正確な色再現には、どうしても相応のコスト・手間がかかります。色再現の精度を高めたい場合は、撮影・デザインもプロスタッフにご依頼の上、カラーマネジメントに強い相応のコストがかかる印刷所の利用が必要です。印刷物の色再現にこだわられる場合、通常、以下のようなワークフローで印刷物制作を行うことをお勧めします。

 

  • プロカメラマンに撮影を依頼して、適正値の画像を選んでもらう
  • カラーマネジメントに強いプロデザイナーにデザインを外注する
  • カラーマネジメントに強い最新・高機能印刷機を持つ印刷所に依頼する
  • 印刷所では、できればカラーマネジメントに強い担当者をつけてもらう
  • 本番印刷前に「本機校正」による色校正を行ってから、印刷を行う

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